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松崎の夏

 写真は4月中旬に田植えを行われた成冨さんの田圃です。

 他よりも早く穂が実るので、雀たちがこぞって集まってきてしまうらしく、田圃には鳥避けの為に10体ほどの案山子(かかし)が立っていました。

 真夏の青空の下、ひしめくように立ち並ぶ案山子たち――松崎ならではの光景です。

 

 今回は「松崎の夏」ということで、夏にあった様々な出来事を一挙にまとめてみました。

 それぞれの記事から、松崎の夏を感じとっていただければ幸いです。

 掲載記事は以下の通りです。

  ① 事務所で発見!黒くて艶やかな夏の虫!!

  ② 台風接近!?雨戸を閉めた旅籠油屋

  ③ 理事長さんちのキュウリ

  ④ 松崎の夏越神事

  ⑤ 松崎天満稲荷神社のヨド



事務所で発見!黒くて艶やかな夏の虫!!

 

 「黒くて艶やかな夏の虫」といえば、そう……

「クワガタ」ですよね(笑)

 ある朝、事務員さんが事務所の扉を開けると、土間に黒い虫がいたそうです。それがクワガタだと気付き、すぐさま捕獲して空き箱の中へ!

 ちなみに写っている白い球体のものはソフトキャンディーです。お腹が空くだろうと入れてあげたそうです。食べはしなかったようですが、その強い顎でキャンディーを持ち上げていました。

 このクワガタはその後、無事に引き取られていきました。今もまだ元気に暮らしているそうです。



台風接近!?雨戸を閉めた旅籠油屋

 

 過去最大級と言われる台風8号ノグリー(「狸」の意味)が7月9日に福岡へ接近することになり、私たちも慌てて台風に対する備えをすることになりました。

 私たちの事務所は旅籠油屋の隣にあるので、何よりも気にかけなければならないのは油屋のことでした。大事な遺産である油屋が壊れてしまっては大変です。いつもは皆で油屋の雨戸を閉めているのですが、今回は中油屋の復原工事の為に大工さんがいらっしゃったのでプロにお願いしました。

 しっかり雨戸を打ち付けてもらえたので、何事もなく無事に台風を乗り切ることが出来ました。大工さんに感謝です!



 理事長さんちのキュウリ

 

 理事長のお宅で実ったキュウリを分けていただきました。

 もいだばかりの立派なキュウリで、まだ表面のトゲも残っており新鮮でした。自宅へ持ち帰り、塩もみして頂きました。地元ならではの素敵な夏の味覚でした。

 写真は、頂いたキュウリの中に入っていた半跏思惟胡瓜(ハンカシユイキュウリ)です。ありがたやありがたや。



松崎の夏越神事

 

 頭上に広がる空の青が日を経る毎に濃くなり、どこからかセミの鳴き声が聴こえてくるようになって、ますます夏めいて来た7月15日(火)、松崎で夏越し(ナゴシ)の神事が行われました。その日、諸事情により神事の取材はできなかったのですが、参加された地元の方からのお話を伺うことができたのでご紹介したいと思います。

 「夏越し」とは、一般的に「陰暦6月晦日に、罪やけがれを除き去るため宮中および諸社で行われる祓の行事。茅の輪をくぐったり、人形を作って身体をなでて清め、それを見ずに流したりした」(デジタル大辞泉「夏越し・名越し」より)と言われますが、松崎の夏越神事は区境に札を立ててまわるという神事でした。

 7月15日は平日ですが、松崎では毎年変わらずその日に夏越しを行うそうです。

 まず8時に松崎天満稲荷神社へ神主さんが訪れ、区境に立てる札へ御祓いをします。この札というのは「疫病齋 大巳貴命 少彦名命 安鎮給」と書かれているもので、神主さんが準備されるそうです。立てる札は全部で10枚であり、全て同じ文言が書かれています。この時、米・塩・酒・イリコ・野菜3種・果物3種・ちくわ・天ぷら(丸天)が供えられるそうですが、時期によっては雌雄の鯛も一緒に供えるそうです。

 御祓いが終わった後、地元の方がそれぞれの担当になっている場所へ札を立てに行くそうです。札を立てる場所というのは決まっており、前年の札を取り除いてから新しいものを立てるのだと聞きました。後日確認しに行くと、松崎区が他の地区と接している土地付近10箇所に立ててありました。

 札を立て終わった後は、神社で直会が行われるそうです。神前へ供えていたちくわと天ぷらを全員で召し上がるとのことでした。

 

 地元や帰省先などを散策すると、しばしば竹の棒に挟まれたお札を目にしたのですが、それが何を意味するものなのかは知りませんでした。しかし、それらが夏越し神事に立てられるものなのだと知って、長年の謎が解けました。

 皆さんの地区でも、このような札が立てられているかもしれません。

 夕涼みの散策ついでに探してみてはいかがでしょうか?

 

 

 

左地図はクリックすると大きくなります。

 

 

下の数字(①~④)をクリックすれば、左地図上にある同じ数字の写真が見られます。



松崎天満稲荷神社のヨド

 

 ヨドは小郡市史によると「宵祭りの意で、氏神の夏祭りでもある。夏の夜、かねて静かな鎮守の森に明かりがともされ(中略)夜店が見え、そこからにぎやかな人声が聞こえてくる」と記載されています。

大暑を迎え連日猛暑が続いている7月25日金曜日に松崎地区でヨドが行われました。松崎地区のヨドは、子供たちが紙灯籠を桜馬場に並べ松崎天満神社でお菓子などをもらうものだと教えて頂きました。

 私たちが松崎天満神社に到着し、桜馬場に向かうと日暮れから間もなくの空の下に、橙色の灯りを灯した灯籠が並んでいました。場所は三井高校の前辺りからです。

 灯籠には「御神燈」「松崎子ども会」「今月今夜」の文字が記されています。地区の方に松崎のヨドは子供たちが中心であると聞いていましたので、紙灯籠の子ども会の文字に納得しました。

 しばらく歩いて松崎天満神社に到着しました。境内には、ふだんは無い櫓が組まれ、参道にたくさんの提灯が飾られていました。

 参道にはヨーヨー釣りの露店とくじ引き所が設置されていました。お参りに来た子供たちや地域の人々は、それぞれの露店を楽しんでいました。

 

 

 

 

 なんと私たちの事務所も松崎にあるということで、『もりやまのアイスキャンディー』を頂いた上に、くじも引かせていただきました。日頃のラーメン好きが神様に通じたのか「醤油ラーメン」が当たりました^^

 御世話役の方から「かつては子どもの人数が多くて、桜馬場の石灯籠のところから神社まで紙灯籠が並んでいた」とうかがいました。少子化の波が、ここ松崎にも押し寄せてきていることを実感しました。同時に、それでも昔ながらの祭りを守っておられる地区の方々の心意気を感じた一夜でした。