田植えと言えば皐月(5月)なのですが。。。
松崎のとある田では一足早い4月に田植えが行われるという情報を地元の方から入手しました。個人で管理されている田ではありますが、「福岡県で一番早い田植え」ということでしたので興味があり、今回写真を撮らせて頂きました。
田植えとは苗代で育てた稲苗を田に植えることで、奄美・沖縄地方以外はおおむね5月上旬から6月中旬の間に行われます。寒冷地ほど早く行う傾向にありますが、小郡市松崎近辺の多くでは、田植え行事は春麦収穫を終えた6月頃なのだとか。
毎年数軒は早目に田植えを行うとのことでしたが、今年は今回取材した1箇所だけなのだそうです。
前日に田の耕作者である成冨さんへ田植えの開始時間を確認しに行き、翌日4月11日(金)9時15分に再び田を訪れました。青空は見えませんが、緩やかに風がそよぐ程度の穏やかな天候であり、田の水面も静かでした。
私たちが到着したとき既に畔には8箱の早苗があり、数分後には軽トラックに乗った成冨さんが10箱ほどの苗を追加で持ってきました。今回田植えが行われる田は300坪(約1反)ほどで、周囲を見渡しても水田があるのはその場所だけでした。
軽トラックを運転していた成冨さんは一端その場所を離れたのですが、田植え開始予定時刻であった9時30分になると、今度は『箱まきちゃん』という耕運機に乗って道の東側からやってきました。
それを田の畦道へ停めると、息子さんのお嫁さんに手伝ってもらいながら耕運機へ次々とセットしていきました。その時に少しだけお話しできたのですが、今の農業はほとんどがコンピュータで管理されており、耕運機『箱まきちゃん』にも田植えのデータが収集され、今度は稲を刈り取る際に使われるとのこと。「もう年寄りにはできんよ」と、成冨さんは笑っていました。
9時39分、苗を積み込み終えて入田。田の南端へ到着すると、畦に沿ってゆっくり動き始めました。1列目の時は何の動作もなかったのですが、2列目を折り返して戻ってくる時には、耕運機が通った後に緑の小さな葉がそよいでいました。3列目で再び耕運機が後ろ姿を見せる時に観察してみると、機械がテンポよく動いて、積んである苗を泥中へ押し込んで行っていました。
4月上旬に田植えを行い、収穫はお盆前になるだろうと地元の方は話していました。収穫の際にも、是非取材させていただきたいと思います!
図:水田位置(©2014 Google, ZENRIN)
2014/04/11記