今回は、馬作りの段階から取材させていただきました。
【馬作り(一日目)】
平成29年10月14日(土曜日)に馬作りが行われました。当番の組は1年前に刈り取った稲藁を干し、乾燥させて納屋や倉庫に保管します。このように材料を含めてすべて準備が当番した隣組によって行われます。1頭の馬を作るのに大量の稲わらを使います。当日は、軽トラック4~5台分の藁が乙隈公民館広場に運び入れられました。また、作業に掛かる前には「お清め」のために全員が、お神酒・塩・イリコをいただきます。お神酒は少し口に含む程度で、残りは稲藁に掛けます。
【馬作り(二日目)】
▼作業の様子(スライドショー)
【早馬祭当日】
午後2時8分にいよいよ早馬の地区内巡行が始まりました。まず、御幣を持った大人を先導役に神殿を反時計回りに3回廻ります。
そののちに天満神社から出て薩摩街道沿いに乙隈区内を北上します。1組のところで左に折れ、今度は南下し頓了寺を通過して天満神社におよそ30分で戻ってきます。巡行ルートは図をご参照ください。
ルート図の説明:赤で記されたルートが現在のもの。茶色はかつてのルート。(小郡市教育委員会提供)
子どもたちが早馬を境内におろし、乙隈早馬祭の特徴である「子どもたちによる一番綱の争奪戦」が始まりました。今年は中学生男子が3名参加していましたので、かなり激しい争奪戦になりました。かつては子どもたちも多く大変熾烈な争奪戦が行われていたと地元の方に伺いました。
子どもたちの周りには地区の住民の方々が大勢集まり、一生懸命な子どもたちに声援を送ります。やがて一番綱を奪取した子どもたちに、大きな拍手が送られました。小さな子どもが活躍すると一層大きな拍手や声援、笑いが起こります。たくさんの拍手や笑いが起こった争奪戦も午後2時50分くらいには終了しました。
▲一番縄争奪戦(スライドショー)
午後3時くらいから1組のご婦人方によるかしわ弁当の配布が、おもてなしとして行われました。また早馬に参加した子どもたちや1組の方々より、境内に集まった人々に分け綱も配られました。分け綱は、家の屋根や玄関に飾り「魔除け」にします。