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新町獅子舞
 
 平成30年1月1日の午前0時くらいから、新町獅子舞保存会により、祇園神社で『新町獅子舞い』が行われました。新町の獅子舞は、獅子頭が収められている木箱に「安政三辰年」の墨書が存在していることから、遅くとも安政3年(1856)には始められたことが分かります。江戸時代後期、小郡の町は櫨蝋業で栄えていました。新町の獅子舞にも櫨蝋業を生業としていた家々が関わっていたそうです。
 戦前(昭和20年以前)は地区の有志たちにより獅子舞は行われていて、満30歳になると頭(リーダー)になっていました。保存会以前は新町の「若手会」が中心となり、祇園神社の例祭のある毎年7月15日に獅子舞が行われていました。(現在、祇園祭は7月の第4土曜・日曜に行われます。)一時期は、担い手が少なくなり存続の危機もありましたが、地元の方の熱意により今日まで続けられています。
 お正月深夜に行われるようになったのは、十数年前からです。おおよそ深夜0時~1時頃から祇園神社の参拝客が少なくなる午前2時から3時ころまで行われています。
当日の模様
 12月31日の午後11時前より保存会の方のお宅にて獅子舞いの準備が行われます。担ぎ手の法被などは、夏の祇園祭と変わりません。寒さに耐えるために高機能な温かい下着やカイロなどを使います。
 
 
 

 午後11時半ころに出発し、まずは実相寺に向かいます。実相寺で除夜の鐘を担ぎ手たちが撞(つ)きます。実相寺にも除夜の鐘を鳴らすために人々が集まっていました。

 
 
 

 午後11時45分ごろに祇園神社に到着し、既に来られていた長田宮司により歳旦祭が行われました。

 
 
 

 境内には初詣の参拝客が大勢並んでおり、その列は、祇園神社の拝殿から国道500号線まで延びていました。

 
 
 
 

 最後の調整をするために獅子舞の担ぎ手たちは拝殿東側に移り、1頭の獅子を二人で担ぐように準備します。今回は赤獅子・黒獅子の2頭で境内を廻ります。赤獅子が雄、黒獅子が雌です。小さい黒獅子でも約5キロの重さがあります。一人が獅子頭を持ち、もう一人がその背後で支えながら尻尾を振ります。(詳細は夏の獅子舞を参照)

 
 
 新年が明けたころに獅子舞が始まりました。新町の獅子舞は、雄叫びを上げながら獅子頭を打ち鳴らす荒々しいものです。新町の方より「うちのは暴れ獅子だよ。」と教えていただきました。
 初めは驚いていた参拝客も、案内役の方に「頭を噛んでもらうことは健康祈願ですよ。」と促されると、たくさんの方が噛んでもらっていました。今年は流行りのSNSのためか、噛んでいる「間」がいつもより長かったそうです。

▼スライドショー(一定時間で写真が入れ替わります)

 
 

 右のイラストをクリックすると動画をご覧いただけます。音量にご注意ください。

 
 

 午前2時前には参拝客がまばらになり祇園神社での獅子舞いは終了しました。その後、日吉神社に全員で初詣を行います。その頃には、地面からの冷気が体に伝わり凍えるように寒くなっていました。

 
 

新町獅子舞保存会の皆さん

【新町獅子舞保存会への参加】
 新町獅子舞保存会では、現在、広く会員を募っています。獅子舞いの企画・準備を行う役割や、勇壮な獅子舞いの担ぎ手など色々な役割で、伝統ある祭りに参加してみませんか?
連絡先:NPO小郡市の歴史を守る会 
    担当者(淺川) 0942-80-1920
(担当者が新町獅子舞保存会の代表者にお話をお伝えいたします。)